COYAMA

築48年の印刷工場をセルフリノベーションし、本とコーヒーとアートを楽しめるお店をつくりました。

今年、本厄だったわ

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自営業のCOYAMAは太い柱が1本あるのではなく、細い柱をいくつか立ててもたせています。
実店舗の営業は週末と水曜日だけなので、たまに「優雅だねえ〜」と言われるのですが、平日は家で朝から晩までデザイン業務を行っているので、個人的な休みは祝日のみの優雅とはまったくの逆の状態です。(お客さんにはそんなの関係ないですけどね)


店舗開業時には始めにいくらまで、と設定しそれを超えたらやめると決めていました。運転資金がほとんどない代わりに、オープンから3年くらいは平日に行っているデザイン業務で生計を立てようと考えていました。実際オープンしてからは飲食・書籍・ギャラリーの売り上げから経費を引いてある程度プラスは出ていますが、週末のみということもあり店舗1本で生活していけるほどではありません。

平日の業務内容は空間・ディスプレイデザインをメインとしており、展示会やイベントがほとんどを占めています。展示会やイベント、そしてお店というのは人と人がコミュニケーションをとって初めて収入につながる業種です。つまり、新型コロナの影響を受けに受けまくり、平日も週末もほぼ仕事がなくなってしまいました。

 

もともと今年はオリンピックの影響でいつも使用している会場が使用できなくなると何年も前から知らされていて、それをきっかけに社会情勢が真っ先に反映される業界で、「個人の自分はもう少し別の柱をたてておかないといけないかもしれない」と考え続けてきました。それもお店を育てる3年のうちにゆっくり考えていこうと思っていた矢先、この事態によりオリンピックは延期、来年予定されていた展示会などは再び強制的に潰されることとなり、途方も無い損失が出ることとなります。(日本展示会協会によると約1.5兆円…兆…円…。支援してくれという嘆願書は出しているようだが、どうなるか不明)そうなると、一人こじんまりやっている私などどうしようもなくなります。


以前からCOYAMAの店舗とデザイン業務を結びつけたいなとは考えていたのですが具体的な考えは進んでいませんでした。
でもここへ来て嫌が応にも進めていかないといけないことに、気づきたくないけど気づくことにしました。

ECサイトも少し考えた時期はあったのですが、やっぱり自分は「場をつくる」ことにまず集中したいという考えに今は再び戻りました。それは今のこの状況を受けても変わりません。(関係者の方には、申し訳ないという気持ちです)

本屋として飲食店としてギャラリーとしてそれぞれに自信を持ってはいますが、全てをセットで考えた時のベストがこの状態なので、1つだけ独立させるつもりが今はないのです。

 

2019年5月1日にCOYAMAとしてお店をオープンしましたが、1年前はまさかオープンして半年のうちに浸水被害で半壊になり、再開したと思ったら感染症で緊急事態宣言が出されようだなんて0.1mmたりとも想像しませんでした。

「何が起こるか分からない」「何が起こっても大丈夫なように準備をしておく」が急務なんだよ!と頬を往復ビンタされ続けている気分です。それをウンウン考えてはいるのですが、一向に答えが出ない。答えが出ないこれって、「そんな道を選んだ自分のせい」になるんだろうか?

自分の健康と生活と、協力してくれる方々と、そしてお客さんと、たくさんの気持ちのせめぎあいを考えに考えまくって、小さい店の小さい心臓の個人事業主が目に見えない不安で圧死しそうです。